「1946:文学的考察」 1947 真善美社

新しき星菫派に就いて/或る時一冊の亡命詩集の余白に/一九四五年のウェルギリウス/焼跡の美学/我々も亦、我々のマンドリンを持ってゐる/金槐集に就いて/知識人の任務/オルダス・ハックスリの回心/寓話的精神

道化師の朝の歌」 1948 河出書房


三つの前奏曲/旅行について/夢の後に/道化師の朝の歌/あとがき

「文學と現実」 1948 中央公論社


リアリズムと小説/夏目漱石に於ける現実/シェイクスピアの「ソネット」に就いて/コンディヤックの「感覚論」に就いて/カール・ヤスパースの「精神病理学総論」に就いて/能と近代劇の可能性/狂言に関する一挿話/藤原定家『拾遺愚草』の象徴主義/IN EGOISTOS/亜米利加に学び理性をもとめるための方法叙説/後記

「現代フランス文學論I」1948 銀杏書房

序 現代フランス文学の問題/ヒューマニズム解義/ロマン・ロランの肖像/文学の革命と革命の文学/ジャン・ゲノーと批評/ジャン・リシャール・ブロックと音楽/アンドレ・マルローと小説/あとがき

「文學とは何か」 1950 角川新書

文学とは何であるか/ 何が美しいかということ /何が人間的であるかということ/ 詩について/ 散文について/ 小説家の意識について /文学とは何であったか



「美しい日本」1951角川書店



日本の庭/鴎外と洋学/漱石に於ける現実/木下杢太郎の方法/芥川龍之介小論/太宰治、または文学者の道徳について/宮本百合子と民主主義文学論/「現代詩」第二芸術論/日本語の運命/あとがき

抵抗の文学」 1951 岩波新書


抵抗とは何か/収容所の壁/途絶えざる歌/劇的世界/新しい人間観と戦後の文學


「現代詩人論」1951 弘文堂アテネ新書


ボードレールに関する講義草稿/ピエル・ルイス頌/ジュール・ラフォルグ/ジャン・コクトオ/「抵抗」の詩人たち/「抵抗」以後の詩人たち/詩人の都/詩人の愛/詩人の態度/あとがき

「現代フランス文学論1951河出書房


象徴主義的風土/ポール・ヴァレリー/アンドレ・ジード/ロマン・ロラン[「ロマン・ロランの肖像」と「生きているロマン・ロラン」をまとめる]/ジャン・ゲーノー/ジャン・リシャール・ブロック〈ジャン・リシャール・ブロックと音楽〉/アンドレ・マルロー/ジャン・ポール・サルトル/ヴェルコール〈ヴェルコールについて〉/演劇のルネッサンス/現代フランス演劇概観/戦後のカトリシズム/あとがき


「抵抗の文化」1952 未来社



展望/日本の町/日本の女/日本の家庭/文芸批評の問題/映画の問題/演劇の問題/ある中国作家の抵抗/あるヨーロッパ人の絶望/実存主義の女性観/青年と読書/入門書文化論/戦争文学論

「戦後のフランス―私の見たフランス」1952 未来社


東京―パリ五〇時間/文学的パリ その1/文学的パリ その2/クローデル・ア・ラ・モード/名所見物/流行の話/大衆は何を読むか/リオナルド・ダ・ヴィンチ五百年祭/ヨーロッパ人のみた日本映画/火刑台のジャンヌ・ダルク/ルオーの芸術/日本からみたフランスとフランスからみた日本/私信(1木下順二宛/2 窪田啓作宛/3 加藤綾子宛)

「ある旅行者の思想―西洋見物始末記」1955 角川新書


イタリアの印象(スイスからイタリアへ/ミラノの案内者/ヴェネチアの芸術家/フィレンツェの夕暮/ローマと今日の問題)/ベルギーの印象(出発/l言葉/美しい街/一枚のボッシュに)/オランダの印象(アムステルダムの運河/レンブラント/デン・ハーグの郊外住宅/スイス・ヨーロッパの合衆国(時計とユングフラウとの他に/ヨーロッパの合衆国/傭兵の国/いくつかの個人的想出について/ロンドンの印象(古くて新しい街/シェイクスピアとウエストミンスター寺院)/イギリスからの手紙(ターナーとコンスタブル/炉辺のイギリス人/イギリス人の外国観について)/イギリス人と共産主義/ドイツ・ヨーロッパの謎/北フランスの旅(ランスのカテドラル/コローの美術館/吹雪のなかの町/ソワッソンの廃墟で/フランス人について(娘気質〈パリーの娘たち〉/医者気質〈フランスの医者気質〉/親切〈フランス人の親切について〉/接吻〈フランス人の接吻について〉/内閣〈フランス人の内閣」/パリの日本人〈巴里の日本人〉/あとがき

「雑種文化―日本の小さな希望」1956 大日本雄弁会講談社


西洋見物の途中で考えた日本文学/高みの見物について/日本文学の雑種性/雑種的日本の希望/私文学論/ほんやく文学の偉大と悲惨/信州旅日記/再び英語教育の問題について/松山の印象/日本の涙とため息/その後に来るもの/無条件降伏と八頭身/あとがき

「運命」 1956 大日本雄弁会講談社


第一章 春 第二章 再び春 第三章 晩秋

「知られざる日本―町と庭と精神と」1957 社会思想研究会・現代教養文庫


庭(日本の庭)/舞台(能と近代劇の可能性)/歌(藤原定家『拾遺愚草』の象徴主義)/精神(木下杢太郎の方法について/言葉(日本語の運命)/女(日本の女)/家庭(日本の家庭)/町(日本の町)/あとがき


「政治と文学」1958 平凡社


近代日本の文明史的位置/天皇制について/知識人について/日本的なものの概念について/今日の文学の問題/果して「断絶」はあるか/文学の概念と中世的人間/曲り角にきた日本/君よ知るや南の国/権力政治と社会正義/風向きの変化と日本の現実主義/あとがき


「西洋讃美」
1958 社会思想研究会出版部・教養文庫


愛欲の薔薇の花陰(ピエル・ルイス頌)/諷刺家の心情(ジュール・ラフォルグ)/恋愛と結婚/暮しのたて方について(詩人の態度)/美術史の縮図/無慈悲なヴェラスケス/肖像画について/ヴィーンの想出/ルオーの芸術/日本と西欧との間/現代オペラの問題/ジャン・ジロドゥウ小論/火刑台上のジャンヌ・ダルク/クローデルの偏見/映画における古典主義の誕生/「宿命」とよばれた映画/エレンブルグ氏との対話/マルセル博士との対話/スペンダー氏との対話/あとがき

「神幸祭」1959 講談社


「ウズペック・クロアチア・ケララ紀行 社会主義の三つの顔」1959 岩波新書

はじめに/ウズペック共和国/クロアチア/ケララ州/あとがき


「現代ヨーロッパの精神」1959 岩波書店


ヨーロッパ思想・新しい現実との対決/現代ヨーロッパにおける反動の論理/新しい人間という問題/サルトルと共産主義/ゴットフリート・ベンと現代ドイツの「精神」/グレアム・グリーンとカトリシズムの一面/カール・バルトとプロテスタンティズムの倫理/シモーヌ・ヴェイユと工場労働者の問題/E・M.フォ-スタとヒューマニズム/あとがき


「東京日記―外国の友へ」1960 朝日新聞社


1 日本語/議会民主主義 /性と広告 /古典劇の問題/道行きの伝統/記憶喪失の幸福/世界一の大都会/大学という神話/親米的日教組と反米的文部省/祝皇孫誕生
ii 国外の安全と国内の不安全/歌劇『寝太』/文化放送事業と日本/外国人部落/HOMO VIATOR/悪循環/国家主義のその後/日本の休日/荷風忌/五月一日
III 第二の開国/花咲ける乙女のかげに/日本留学生/安保条約と知識人/東京の芝居と長期公演/余は如何にして基督教徒とならざりしか/日本の新聞/自然と人生/谷底の風景/オリンポスの高みから/本をつくること/あとがき


「二つの極の間で」1960 弘文堂


まえがき/西欧とは何か/薬師寺雑感/『南画大体』について/芸術家の個性/日本の芸術的風土/本居宣長覚書/イブン・ハルドゥーン/テヤール・ド・シャルダンの思想/ベルナール・ビュッフェとわれわれの時代/中立と安保条約と中国承認/民族主義と国家主義/マス・コミと世論/解説文化時代/歩みよりの彼方/精神的失業と不平等の国際化

「頭の回転をよくする読書術」1962 光文社カッパブックス

まえがき/どこで読むか 寝てもさめても 幾山河/ どう読むか、その技術 おそく読む「精読術」 はやく読む「速読術」 本を読まない「読書術」 外国語の本を読む「解読術」 新聞・雑誌を読む「看破術」 むずかしい本を読む「読破術」 




「加藤周一世界漫遊記―米加墨香印蘇仏墺独和西英」1964
 毎日新聞社


特殊な国、アメリカ(地下鉄のなかでの質問[アメリカ印象記(二)の一部]/七つ道具と子供の国[「台所の押しボタン作戦」の前半]/大西洋を越えれば世界が変わる/ニューイングランドの秋色[「台所の押しボタン作戦」の後半]/知られざる国、カナダ(知られざる国フランス・カナダのめざめ)/メキシコの「反米感情」(英語を習わせてなんになる?/観光旅行の平和的共存/生きている古代)/中国のために役立つ香港(純粋に旅なるもの)/インドの問題(”アジアは一つなり”について/マルク・ラジ・アナンドさんとの対話/ある舞踏家との一日/イスラムの塔について/現実的な非暴力主義)/ソ連旅行十二の楽しみ(広告のない町の自由[「広告のない町の自由」と「宣伝でも平和は好ましい」をまとめる]/ポプラ並み木の散歩道/西洋のなかにあるロシア[「西洋のなかにあるロシア」と「雪の降る町の好奇心」をまとめる]/アメリカ再訪(美術館について/バーミンガムの黒人)/フランス万歳(十年の時の流れ/パリの女たち/パリの芝居/三つの映画のこと/ドゴール体制とは何か)/旅と芸術とオーストリア(ヴィーン季題/カラヤンは号令する/ネストロイとカルル・クラウスについて/中立主義と国営産業)/西ドイツ・永遠にアデナウァ的なるもの(医者のドイツ語/アルプスの空気/ある弁護士との対話/後進国の成功)/オランダにみる国際的性格(水と花と、静かな人々/巨大産業と小国)/スペイン旅情(誇りと短刀の国/顔について/トレドへの道/回教建築の空間/バルセロナの靴みがきと美術館員)/英国と私自身(英国枕草子/英国で教育された人たち/英国に暮らす外国人たち/英国六人の侍/会ったことのない英国人たち)/あとがき


「海辺の町にて―仮説と意見」1964 文藝春秋新社


文学の概念/芸術論覚書/茶の美学/森鴎外/Karl Kraus/日本人の外国観/日本人の世界像/あめりか・一九六二/アメリカ・一九六三/アメリカ・一九六四/あとがき


「三題噺」1965
 筑摩書房


詩仙堂志/狂雲森春雨/仲基後語/あとがき


「芸術論集」1967 岩波書店



現代の芸術的創造/創造力のゆくえ/芸術家の個性/芸術と形式/芸術家と社会/茶の美学/仏像の様式/日本の庭/薬師寺雑感/『南画大体』について/『源氏物語絵巻』について/野村万蔵の芸/日光東照宮論/西欧とは何か/ターナーと英国/肖像画について/デュ-ラ-とヴィ-ン/ルオーの芸術/ベルナール・ビュッフェとわれわれの時代/メキシコ峡谷の粘土像〈生きている古代〉回教建築の空間(「イスラムの塔について」と「回教建築の空間」をまとめる)/あとがき

「羊の歌 -わが回想」「続羊の歌」1968 岩波新書


「言葉と戦車」1969
 筑摩書房


世なおし事はじめ/言葉と戦車/文化大革命聞書/米国再訪/現代中国をめぐる素朴な疑問/あとがき


「日本の内と外」(人と思想シリーズ)1969 文藝春秋



日本文化の雑種性/雑種的日本文化の希望/近代日本の文明史的位置/日本人の外国観/日本人の世界像/記憶喪失の幸福/余は如何にして基督教徒とならざりしか/天皇制について/高みの見物について/知識人について/戦争と知識人/風向きの変化と日本の現実主義/精神的失業と不平等の国際化/中立主義の二十年/君よ知るや南の国/中立と安保条約と中国承認/国外の安全と国内の不安全/安保条約と知識人/十年の道の半ばで/あめりか・一九六二/美術館について/バーミンガムの黒人/知られざる国/フランス・カナダのめざめ/英語を習わせてなんになる?/生きている古代/誇りと短刀の国/トレドへの道/バルセロナの靴みがきと美術館員/ランスのカテドラル/大衆は何を読むか/日本からみたフランスとフランスからみた日本/ド・ゴール体制とは何か/ミラノの案内者/ヴェネツィアの芸術祭/フィレンツェの夕暮/ヴィーン季題/外からの中立/ヨーロッパの合衆国/傭兵の国/水と花と、静かな人々/美しい街/ある弁護士との対話/後進国の成功/古く新しい街/炉辺のイギリス人/イギリス人と共産主義/マルク・アル・アナンドさんとの対話/イスラムの塔について/ウズベック共和国・周辺社会主義I/クロアチア・周辺社会主義II/ケララ州・周辺社会主義III/あとがき


「詩および詩人」1971 弘文堂書房

ボードレールに関する講義草稿/ポール・ヴァレリー/象徴主義的風土/ピエル・ルイス頌/ジュール・ラフォルグ/ジャン・コクトオ/「抵抗」の詩人たち/「抵抗」以後の詩人たち/詩人の都/詩人の愛/詩人の態度/定家『拾遺愚草』の象徴主義/『金槐集』について/新しい星菫派について/我々も亦、我々のマンドリンを持っている/あとがき



「新版 世界漫遊記・知的なパスポート」1971
 毎日新聞社


七つ道具と子供の国/大西洋を越えれば世界が変わる/ニューイングランドの秋色/バーミンガムの黒人/知られざる国/フランス・カナダのめざめ/「反米感情」/旅は道連れ/メキシコ峡谷の古代/純粋に旅なるもの/”アジアは一つなり”について/マルク・ラジ・アナンドさんとの対話/ある舞踏家との一日/イスラムの塔について/現実的な非暴力主義/十二の楽しみ:1964年版の「広告のない町の自由」改題/ポプラ並み木の散歩道/西洋のなかにあるロシア/パリの女たち/パリの芝居/パリの映画/ドゴール体制とは何か/ヴィーン季題/ネストロイとカルル・クラウスについて/中立主義と国営産業/医者のドイツ語/後進国の成功/日独逆転/誇りと短刀の国/トレドへの道/回教建築の空間/バルセロナの靴みがきと美術館員/英国枕草子/英国で教育された人たち/英国に暮らす外国人たち/英国六人の侍/あとがき


「中国往還」1972 中央公論社


中国または反世界/中国または人民の兵営/中国・二つの顔/中国の屋根の反り/米中接近―感想三つ/外交不在四十年/内コミと外コミの問題/あとがき


「稱心獨語」1972 新潮社
渡辺一夫 装丁

日本の美学/紅色娘子軍、ゴダールおよび仏像/小倉朗または音楽の現代/ジャコメッティまたは純粋芸術家/サルトルの知識人論/宗達私見/荻生徂徠/福沢諭吉と『文明論之概略』/林達夫とその時代/竹内好の批評装置/文学は平和に役立つか/世界一周記/芝居についての芝居/日本語I/日本語II/帰郷の弁I/帰郷の弁II/音楽の思想/死の見方・江戸時代と近代/私の立場さしあたり

「歴史・科学・現代―加藤周一対談集」1973 平凡社



丸山真男(歴史意識と文化のパターン)/湯川秀樹(言に人あり)/久野収(戦後学問の思想)/湯川秀樹(科学と芸術)/渡辺一夫(諷刺文学とユートピア)/笠原芳光(絶対主義と闘う相対主義)/J・P・サルトル(西欧と日本)/西嶋定生(東西文明の接触と相克)/あとがき


「加藤周一詩集」1975 湯川書房

四つの四行詩(I II III IV)/雨と風/さくら横ちょう/妹に(I II)/愛のうた(I II III)/雨の日の汽車/ぼくはおぼえているおまえの声を/春の海/人の噂/優しく甘い恋の歌((I II III IV V VI VII VIII IX X)焼絵硝子の窓とある人の眼に/幸福/逝く年の夜の果てに/四つの四行詩(天女/火の山/大陸/前世)/異郷の空二題

「加藤周一歌集」1976 湯川書房


布哇拾首(うち「遠き島・・」)/信濃路弐首/彦根参首(うち「ふと思ふ・・」)/京都五首(うち「びはの海・・」)/東京三首/信濃追分六首/巴里弐首/北太平洋弐首/不忍の池弐首/長崎四首(うち「湯あがりの・・」)


「日本人とは何か」1976
 講談社学術文庫


日本人とは何か/日本的なもの/日本の芸術的風土/外からみた日本/近代日本の文明史的位置/天皇制について/知識人について/戦争と知識人


「現在のなかの歴史」 1976 新潮社


芸術と現代/都市の個性/「批林批孔」私註/内田義彦の「散策」について/宗達の世界/祇柳随筆/古今集再説/絵巻物と文芸/超リアリズムまたは現実の多義性/真夏の夜の夢がさめる時/欲望という名でない電車/あめりか礼讃/いざ往かん、君にさも似しかの国へ/日米優劣七点/さらば藤純子/さらば川端康成/さらばDISNEYLAND/私の広告文/情報の伝達に係る今日のいくつかの問題


「薔薇譜」 1976 湯川書房


四つの四行詩(I II III IV)/雨と風/さくら横ちょう/妹に(I II)/愛のうた(I II III)/雨の日の汽車/ぼくはおぼえているおまえの声を/春の海/人の噂/優しく甘い恋の歌((I II III IV V VI VII VIII IX X)焼絵硝子の窓とある人の眼に/幸福/逝く年の夜の果てに/四つの四行詩(天女/火の山/大陸/前世)/異郷の空二題/布哇拾首)/信濃路弐首/彦根参首)/京都五首)/東京三首/信濃追分六首/巴里弐首/北太平洋弐首/不忍の池弐首/長崎四首


「美しい時間」 1980 湯川書房


美しい時間/龍門石窟/美味/ポール・ロワイヤール論理学/青きドーナウ/ねむの木のうた/スポレートの教会/管弦楽/海人/小さな花/ヴェネツィアの冬/美しい顔

「梁塵秘抄」1986 岩波書店



「現代日本私注」 1987
 平凡社


自由と・または・平等/教科書検閲の病理/現代の女の問題/軍拡のメカニズム/’85年夏/戦後四十年/二人一休/『渋江抽斎』について/科学と文学・太田先生の場合/石川淳または言葉の力/宮本百合子のソ連経験/田中慎二郎『はしくれ帖』/二葉亭小論〈二葉亭問題〉/大岡昇平・人と作品/『中村真一郎評論集成』の出版を歓ぶ/中村真一郎と蝶々の話/誄(るい)二つ―中島健蔵・遠藤麟一郎/林達夫を思う/弔辞[林達夫氏へ]/サルトルのために/芸術と現代文明/文学研究のこと/翻訳のこと/東照宮再見/歌舞伎雑談/万作十牛図/『コリオレイナス』所見/渡辺守章さんのラシーヌ/『夕鶴』一千回/『子午線の祀り』について/「知る」ということ/百科事典の使い方/伊太利亞讃歌/あとがき


「加藤周一講演集」I(同時代とは何か)1996 かもがわ出版


同時代とは何か/二〇世紀とはどういう時代か/ロマン・ロランの反戦思想とその歴史的意味/ヒロシマ・ナガサキ五〇年/ヒロシマと私/”国際化”ということば/戦時体制=日本・ドイツ・イタリア=とその変革/日本・個人と国家/戦争と戦後/戦後五〇年の意味するもの/おわりに・戦後とは何か/あとがき



「加藤周一講演集」2(伝統と現代) 1996 かもがわ出版



はじめに―”語り”と現代/日本文学における表現/文学の役割/文体を考える/伝統と現代/日本文化における時間と空間について/日本人の死生観/林達夫 追悼/大岡昇平の文学/中野好夫の生きかた/山本安英 鶴は死なず/おわりに―私の住んだ街から


「加藤周一講演集」3(常識と非常識) 2003 かもがわ出版



前口上/私たちの希望はどこにあるか/決断が個人をつくる/『私にとっての二〇世紀』余聞/なぜ同時多発反戦デモか/現在は解釈改憲の第二の分岐点/憲法・文化・教育/第百五十回国会参議院憲法調査会会議録(参考人陳述)/教科書裁判第三次訴訟(証言)/日本文化/中原中也と高田博厚/永遠の現在と日本人/人間と「まち」/富永仲基ふたたび/日本語の未来と多言語主義/立命館大学最終講義 京都千年、または二分法の体系について/「読む」ことについての私的感想四つ


「加藤周一講演集」4(語りおくこといくつか) 2009 かもがわ出版



「今=ここ」に生きる日本/文学の効用/日本語を考える/異なる宗教間の対話/宗教をめぐる対話/宗教と現代科学/映画は二〇世紀に何をもたらしたか/映画『オランダ』の光/独創的で開かれた文芸批評家、バルバラ/木下順二の仕事について/『巨匠』を読む 巨匠を語る/江藤文夫という生き方/丸山真男の心理と論理/『論語』または古典とのつき合い方


「加藤周一講演集」別(加藤周一 戦後を語る) 2009
 かもがわ出版




ある晴れた日の出来事/戦後世代の戦争責任/転換期 今と昔/第二の戦前・今日/現代世界を読む/世界の五〇年と日本の進路/どうなる世界 どうする日本/憲法は押しつけられたか/九条と日中韓/私たちの希望はどこにある

「失われた指環」 2000 湯川書房


「小さな花」2003 かもがわ出版


美しい時間 美しい時間/龍門石窟/美味/ポール・ロワイヤール論理学/青きドーナウ/ねむの木のうた/スポレートの教会/管弦楽/『海人』/小さな花/ヴェネツィアの冬/美しい顔
人びとの跫音 矢内原伊作の三つの顔/中村眞一郎あれこれ/堀田善衛私記/福永武彦の死
ビュッフェ断章 女/駅/ヴォージュの広場/サン・マルタン運河/サーカス
翻訳、折り折りに 自由 エリュアール/子供の十字軍 ブレヒト/異端者の外套(他一篇) ブレヒト
『羊の歌』その後―あとがきに代えて

高原好日―20世紀の思い出から2004 信濃毎日新聞社



前口上/油屋主人/堀辰雄/堀多恵子/立原道造/尾崎行雄/中野好夫/片山敏彦/赤松新/兼常清佐/中野重治/立石芳枝/川島武宜夫婦/福永武彦/中村真一郎 上/中村真一郎 下/佐岐えりぬ/朝吹登水子/アルベール・アルゴオ/朝吹家の人々 上/朝吹家の人々 中/朝吹家の人々 下/野上弥子/小山弘志/田中慎次郎/垣花秀武/辻邦生/辻佐保子/内田芳明/鈴木治雄/平岡昇/磯崎新/宮脇愛子/橋本福夫/山本進/一茶夢憶 上/一茶夢憶 下/藤村旅情 上/藤村旅情 下/水村美苗/岩井克人/田口彌生/武満徹/佐久間象山 上/佐久間象山 下/丸山真男/風間道太郎/石井好子/三田村恭三/御木本隆三/太宰春台 上/太宰春台 下/高坂知英/アドリアーナ・ボスカロ/リーラン/池田満寿夫/巴御前/岩波茂雄/臼井吉見/マリー・デュフォー/マイケル・ライシュ 上/マイ・ライシュ 下/白井健三郎/加藤道夫/フランク・デュナン/伊藤整/マーク・ピーター・キーン/宇佐見英治/アラン・ジュフロワ/樋口陽一

「日本その心とかたち」 2005 ジブリLibrary/スタジオジブリ 徳間書店


はじめに形ありき 神々と仏の出会い 現世から浄土へ 水墨・天地の心象 琳派 海を渡る 手のひらのなかの宇宙 浮世絵の女たち 幻想に遊ぶ 東京・変わりゆく都市 日本の20世紀 付 対談「日本 その心とかたち」をめぐって 高畑勲  あとがき、または二一世紀に向かって

「日本文化における時間と空間
」  2007 岩波書店



はじめに 「今=ここに生きる 概念的枠組 本書の構成
第一部 時間 第一章時間の類型 ユダヤ教的時間/古代ギリシャの時間/古代中国の時間/仏教における時間/『古事記』の時間/日本文化の3っの時間 第二章 時間のさまざまな表現 日本語の特徴 語順/時制 日本語の文学 物語の文体/抒情詩の形式/連歌の「今=ここ」/俳句の時間/随筆の特徴 芸術と時間 「音色」と「間」の音楽/身体表現/絵画のなかの時間 第三章 行動様式 神仏習合から脱信仰へ/大勢順応の貫徹と内面化 第二部 空間 第一章 空間の類型 ヨーロッパ文明の空間/中国文明の空間と東アジア世界/創世神話の空間認識/閉じられた空間/ムラの内と外/遠方とムラ/空間の3っの特徴 第二章 空間のさまざまな表現 建築的空間 茶室の空間/水平線志向/非対称性の美学 絵画の空間 開閉する空間と絵画/主観主義への傾向  第三章 行動様式 開閉する対外関係/共同体の開閉と集団主義 第三部 「今=ここの文化」 第一章 部分と全体 第二章 脱出と超越 脱出願望について/「今」からの脱出/「ここ」からの脱出/亡命という選択/時空間の超越  あとがき


「羊の歌」余聞 2011 ちくま文庫

I 「羊の歌」その後 /II 「ネギ先」の想い出、日本の抒情詩―古典についての私事にわたる覚書、読書の想い出、フランスから遠く、しかし・・・、一九四〇年の想出、ヴァレリーの想出、タゴール再見、サライェヴォと南京、中村真一郎・白井健三郎そして駒場―思い出すままに、フランス人の見た日本、『敗戦日記』抄、「それでもお前は日本人か」、六〇年前東京の夜、怪談・八月の「つくつく節」、『孫子』再訪、私が小学生だった時、「戦争はは本当にあったんだろうか/III 戦時下のある風景(対談者:江藤文夫)、世界の大学で(対談者:江藤文夫)、私と戦後五五年、教養に何ができるか(対談者:徐京稙)/IV 私の立場さしあたり 編者解説:「二枚腰」の思想と行動―加藤周一の基本的態度 鷲巣力


「加藤周一 最終講義」 2013 かもがわ出版


佛教大学 マルキシズム仏教、朱子学とその日本化/白沙会 何人かの歴史上の人物について/清華大学  私の人生、文学の歩み/立命館大学  京都千年、または二分法の体系について







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